たまには旅に出ようじゃないか
// 夜の静寂の中で //
// 夜の静寂の中で //

// 夜の静寂の中で //

夜の静けさが落ち着く

日付が変わってからが冴えてくる
本当はいけないこと
眠らないといけないのに

眠剤のお世話になって
じんわり効き目を感じつつ
気づけば窓の外が明るくなっていることも

寝床に入ると
子供たちが幼い頃
寝かしつけていたことを思い出す

幼い子たちが眠りつくまで
そばに寄り添っていた

その子供たちには
させなくてもいい寂しい思いを
させてしまった

あの子たちには
なんの落ち度も罪もない

もう生きている資格もないと
身の始末さえ覚悟した

それでもなお生かされて
まだ何か生きねばならない理由を

まだ生きて何かせねばならない役目を
与えていただいた

寝床に入ると
思い出が蘇る

生きている限り
自分を責め続けることになるのだろう

だから夜の静寂の中に
逃げているのかも知れない

支えてくれる人がいる
こんな自分で申し訳ない

こんな自分でなければ
もっと違う幸せな人生を選べたはず

「生きろ」

その言葉を手渡してくれた人

ボロボロになってでも
その言葉に応えなければならない

子供たちにも

そして

今の妻にも